5分後やっと先生が来て、授業が始まった。
私は早速橘海斗が他の男子と本当に違うのかどうか試すことにした。
《作戦その1》
教科書をめくるときに誤って手が触れてしまう。
―きっと普通私のような人と手が触れてしまったら、もろに嫌そうな顔をするに違いない!
今はちょうど先生が通しで一回読んでいる。
チャンス!
あと3行で次のページをめくらないといけない。
……あと2行……
……あと1行……
…!いけっ!……
サッ!
私はタイミングよく教科書に手を伸ばす。
パッ…
成功した!
ページをめくろうとした橘海斗の手に自分の手が軽くふれる。
さあ、どうでる?橘海斗。
