―キーンコーンカーンコーン……
HRも終わり、1時間目の授業の始まりを告げるチャイムが鳴った。
1時間目は古典。
古典の先生は毎回大抵5分は遅れてくる。
今日もまだ来ていない。
あ!やばい…。
古典の教科書忘れた…
あの先生教科書読ませるんだよな~…。
ちらっと横を見る。
橘海斗の机の上には古典の教科書がある。
…うん。
ここは見せてもらおう!
まあどうせ他の男子と同じように私を見て嫌そうな顔をするんだろうけど。
と思って橘海斗に話しかける。
「あの~、教科書忘れたので一緒に見せて貰えないでしょうか??」
