家に帰ると、母と心配して私の家に来ていたマネージャーに こっぴどく叱られた。
でも、叱られている間も私の頭の中では
今日の悠ちゃんの裏切りと、
あの見ず知らずの美少年の泣き顔が頭の中を占領していた。
あの人…
泣いてたな…
“俺の隠れ家”
とか言ってたし、
何か辛いことがあるといつもあの公園に行くのかな…
あの時私は多分、見てはいけないものを見てしまったんだろう。
でも同時に、少し救われたんだ。
―ああ。辛いのは私だけじゃないんだ。―
と。
私を、自分の隠れ家に居候させてくれたあの人に感謝して、その日は眠りについた。
