遊具を出るとき、ちらっとその男の人を振り返る。
すると一瞬目が合った。
目は大分暗さに慣れていたし、雪が止んで現れた月の明かりに照らされて、遊具の中が微かに見えるようになっていた。
そのときフード越しに少しだけ見えた顔に思わず目を見開く。
くっきりとした綺麗な二重の目に、
整った鼻と
綺麗な形の唇。
そこには美少年がいた。
見た感じおそらく私と同じくらいの年齢なんだと分かった。
でもその頬には涙の跡が一筋見えた。
見てはいけないものを見てしまった気がして、私は急いでその公園を後にした。
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