…チャララ~♪
静寂を破る愉快な着信音が響き渡った。
私が帰って来ないことを心配した母やマネージャーからのメールや電話だった。
ここに来た時から今まで絶えずに鳴っている。
「…さっきから着信音うるさいんだけど…
電源切るか、マナーモードにして」
今まで黙っていたその人が、あまりにも鳴り止まない着信音に耐えられなくなったのか、口を開いた。
……あぁ、そういえばここにいるのは私だけじゃなかったんだった
「あ、ごめん。」
一言言って私は携帯をマナーモードにした。
ふと外を見ると、雪はもう止んでいた。
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