「はぁーーっ…。
俺、今最高に一人になりたい気分なんだよね。
頼むから出てって。」
大人しく出て行かない私に苛立ったのか長い溜息の後、先程よりも低い声で言い放たれた。
でも、
「私だって今最高に一人になりたい気分なの。
だけど、出て行くのも嫌だし、あなたを追い出す権利もないから、お互いの存在を無視していれば済む問題じゃない?」
私は今の状態で家に帰りたくはなかった。
だからこう提案した。
いっこうに出ていく気がない私に呆れたのか
「……。もう言い返すのもめんどくさい。
分かった。俺はあんたはいないものと考える。
だから、俺にもう話しかけないで。」
とその人は私を追い出すことを諦めたようだ。
「分かった。」
その人の言うとおりにするのはしゃくだったが、私ももう言い返すのが面倒だったから、黙って言う通りにしておくことにした。
