悠ちゃんのその発言は私の今まで信じていた悠ちゃんへの全ての崩壊を意味していた。
“芸能人だから”
“美人だから”
“自慢できるから”
私の頭の中は、さっきの悠ちゃんの言葉がずっとこだましていた
―ああ、全部嘘だったんだ。
私が芸能人だから付き合ってたんだ
周りに自慢できて優越感に浸ってたの??
私はそんな人を大好きだと思ってたの??
皆は知ってたのに私だけ騙されてた事に気づいてなかったの??―
そんな考えが一気に頭の中に渦巻き、
すべてが嫌になった私は学校を飛び出して、
とにかく走って、走って、走った。
そして気がつくと見知らぬ公園に辿り着いていた。
外はもう真っ暗で
雪は相変わらずチラチラと降り続けていた。
