「通れないので、避けて頂けますか?」


はきはきと良く通る、
でもほとんど一本調子の声が女子生徒2人の耳に届く。



「「は??」」



女子生徒2人が、声がした方を同時に向く。


そこには、
長い黒髪を無造作に後ろでひとつに結び、
ふちなしの眼鏡をしている、いかにもがり勉で学級委員長のような女子生徒が立っていた。