こんなんやから、詞を書こうと思っても、前に思ってたみたいな童話の中のお花畑が云々なんて書かれへんかった。いざ書こうと思ってシャーペンを握ってみても、ドラマの中の台詞みたいな、好きだのどうのしか浮かばへんかった。
人を好きになるのが怖い事やって初めて知った。
幼稚園の時、初恋の岡田のお兄ちゃんには、簡単にお兄ちゃんのお嫁さんになりたいって言えた。
小学校の時、好きだった浅井くんが転校すると聞いて、最後のチャンスやと思ってラブレターを渡した。
人を好きになれば、いつだって楽しくて、いいことばっかりやと思ってたのに。今のうちは病気にでもなったみたいで、そんな自分が怖かった。