耳を疑った。
うちが作詞ぃ?

「うちなんかがそんな大役、もったいないです。うちだって文才なんか全然ないし…」

「イヤやったらしょうがないけど…俺は智子ちゃんに作ってもらいたいねん。俺がイメージして作ってたのを、そのまま言葉にしてくれる気がするから。あ、でもイヤやったら断ってくれても全然いいで。」

「ほんまにうちなんかでいいんですか…?」

「俺は智子ちゃんに頼みたいねん。」

見たことないくらい真剣な顔してるやん。この人、そんなに本気なんや。
思わず口を滑らしてしまった。

「書くだけ、書いてみます。」