「ごめんなさい…」

もうこの言葉しか言えなかった。それ以外に何かを言う資格なんか、うちにはなかった。

「俺、来月には日本から居なくなるから。お前に頼まんでも、自分で地道にバイトしてきた金があるから。」

それだけ言って、まことは暗闇の中に消えていった。