「千葉さんは、彼の事なんでもわかってるみたいに言うけど、それって本当にわかってるのかなぁ?千葉さんは彼のしたい事、ちゃんと知ってる?」

勝ち誇った顔をして、橋元はまだまだ喋った。

「僕がちょうど彼の家庭教師をしていた頃、彼に夢を聞いたら、外国に行きたいって言ってたね。日本じゃ出来ない事も、外国に行けば出来るからって。その意味、キミだったらわかるよね?」

そう言われて、なんだかよくわからんくなってきた。橋元はうちに何を言おうとしてるのかが全く掴めへんかった。