「そういえばさくら、あんたテスト返ってきたんでしょ?見せなさい」


「え゛っ」


あの事件から3日後。

あまりに突然すぎる死亡宣告に思わず声が裏返った。

あぁ。私の死亡約5分前。


「えっと……」


このままいけば隠し通せるなんて考えた自分がバカだった。

鞄の中を冷や汗をたらしながら漁り、テストの山を恐る恐る取り出して、お母さんに渡す。


「……そんなに期待してなかったけど、その反応見るとやっぱりヤバイのね今回も」

お母さんははぁ、と困ったようにため息をついた。

それだけでなんだかお母さんに申し訳ない気持ちがつもる。


「……数学17点……?」

はい、一発目。ぐさり。


「英語48点……物理43点……古典50……」

続けて三発。点数を声に出すのをやめろと心底思った。