甘々夢時間

「返事はいつでもいい」

そう言って私から離れた。

「やっぱ今日先に帰る。ばいばい」

ばいばい。 その一言もかえさずに固まっていた。


耳元で呟かれても、キスされても、抱きしめられてもドキドキしない。
可愛いって言われても好きって言われてもドキドキしない。

それはさっきの八城くんのほうがドキドキしたから。


『高梨に隙みせちゃダメだよ?八重さんは可愛いんだから。』

思い出してまた胸が高鳴った。


高梨君ごめんなさい。

私は八城くんが好きです。


そう胸の中で呟いた。