「あ、あたし、これ見たかったの」 そう言って、あたしは映画館の前にあるラブストーリーのポスターを指さした。 「そうだと思った。昔から、菜々美こういうの好きだったよな」 「うん」 覚えててくれてたんだ。 嬉しい。