そのかすれ気味で切なげな声が、昨夜の雅兄と重なる 「好き…っ」 消えそうな坂田くんの声にたまらなくなって、私も強く抱き締め返した。 『……うん…』 そう返事したとき、坂田くんは私からゆっくりと離れた。 「……それって…」 『…ん……』 坂田くんの問いかけに私はコクンと頷いた。 「深沢……」 ぐっと坂田くんの顔が近づき、私の唇に深く重なりあった。