「そやつの後ろに逃げても意味がないと思うがね…」 「……っ!」 刹那が憐の手首を掴む。 驚く憐の手首を上に持ち上げると刹那は憐の顔に自分の顔を近づける。 「…俺の後ろに逃げ込むってことは…」 「っ、」 憐は瞼をきつく閉じる。 途端 塞がれた唇。 驚いて目を開けると刹那の紺色の瞳と視線が交わる。 「……ん」 刹那が漸く憐を解放する。 「俺に食われてもイイってことだよな?」 二年ぶりの愛しい人との口付けで息が上がり、思考回路が全て飛んでしまった憐の体を誰かが抱き寄せる。