IMITATION LOVELESS -Remember-



二人は心配そうな顔をしている憐の瞳を見つめる。


「………、ふ… 悪かったな 気を使わせて…」


刹那は憐の頭を優しく撫でる。
以前と何も変わらない刹那の温もりを感じた憐は一滴 涙を流した。


「あ 刹那が女の子泣かした」

「え!? いや…泣かせる気は…」

「クス…、ごめんね? いきなり泣いたりして…」


憐は涙を自分で拭った。
ふと 雨に流れる前の自分の紅い涙を見た。


「……、」

「そういえば あんたの涙って 赤いの?」

「っ、」