IMITATION LOVELESS -Remember-



梟は一声だけ鳴くと 開いている窓から外に出ていってしまった。


「…あの二人」

「……全く」


優夜は綺麗に盛り付けたクロワッサンを憐に差し出した。


「憐、デザートを持ってくるから待っててね?」

「うん…」


優夜は人差し指を口元で立て、片目を瞑る。

優夜を手伝うために刹那も部屋を後にした。


「……フフッ」


憐はまだ温かい紅茶を啜るとため息をついた。

隣の椅子に座らせておいたぬいぐるみを抱き上げ、大切そうに抱き締めた。


―コンコン


「…?」


憐はぬいぐるみを抱えたまま、部屋の扉を開いた。


「…っ! ひぐ…」


憐の腕からぬいぐるみが抜け落ちた。

カラン…、

ぬいぐるみが床に落ちる鈍い音と共に、首に下げていたロケットのチェーンが切れ、床に転がった。