「憐!」
優夜と刹那は急いで憐に駆け寄る。
二羽の梟が心配そうにこちらを伺ってくる。
「ありがとう、梟さん」
「大切なお姫様を護れた…」
二人が優しく笑うと梟は首を180゚回転させた。
そして飛び立つと、二人の肩に止まった。
真っ黒な梟は優夜の肩に、真っ白な梟は刹那の肩に。
「………ん」
「憐!?」
「確りしろ!」
「…優夜、刹那」
憐の瞳は恐怖と怯えに支配され、光が差し込んでいなかった。
「憐…」
「蜩が……蜩が……」
憐は小さなその体を大きく震わせる。
雨に濡れての寒さではない、蜩に対しての恐怖心からだった。

