IMITATION LOVELESS -Remember-



二人は急いで部屋を出ていく。

あの二羽の梟は憐を護るように 蜩へ攻撃していた。


外に出ると純白と漆黒の羽が舞い散っていた。

羽は雨を弾き 美しく光っていた。


「……谺! 魑!」

「上に飛べ!!」


無意識に発した名前。
二人の声に反応した二羽の梟は上に飛び上がる。


―パンッ パンッ


銃声が雨の中響いた。
二発中、一発が蜩の右肩を貫いた。


「くっ……、」


蜩は肩を押さえながら憐を抱き寄せた。
動かない右手で憐の頬に指を滑らせる。


「よかったね、護ってくれる人か…こんなに居て」


蜩は噎せ返りながらその場から消え失せた。