そういうと紫苑は微笑を浮かべ、
「…杏樹は相変わらずだな。」
と言って杏樹の頭を撫でた。
それから父様が、
「国王として命令を下す。
林道 杏樹、門崎 紫苑の両名に王家の宝の捜索を命じる。」
二人とも跪く。
「「わかりました。」」
「王家の宝の捜索は簡単ではない。だから二人にはこれを授ける。」
と言って、父様は私達にスティックをくれた。
私のは、ひし形イエローダイヤがスティックの上に付いていて、付いている部分にはダイヤが張り巡らされていた。持ち手には持つのには邪魔にならないように、所々にダイヤが付いていた。
紫苑のは、ブルーサファイアが丸くスティックの上に付いている。持ち手は私と同じようにダイヤが所々付いている。

