♪杏樹side♪



王座の間到着…。



こうなったら意地でも父様から情報聞き出してやる!!



沙羅達には迷惑かけないようにしなきゃね…。



ノックするのも面倒くさい!!



ここは強行突破あるのみ!!



バンッ!



「父様、王家の宝についての情報教えて!!
このままじゃ探せない!!」



「あっ、杏樹!?」



「それは失礼だろ!?」



沙羅と星斗が焦る。



紫苑は何回もこういう場面を見ているから焦ってない。



「宝の捜索に行ったのではなかったのか?」



国王が驚いて言う。



「手掛かりも何もないんだから行ける訳ないでしょ!?」



杏樹はキレる手前。



「ああ、そうだ。地図を渡すのを忘れていた。」



ブチッ!



杏樹の堪忍袋の緒が切れた。



杏樹はニコニコ笑って…、



「ふざけないで下さい。
手掛かりもなしに探させるだなんて、頭どうかしてるんじゃありません?
ああ…、頭は元々おかしかったんでしたね。
そんなんで国王が務まるなんてありえません。
一回、自分のこと見直したほうがいいですよ。」