この場所で過ごして 2




石川さんはあたしと顔を合わせないようになのか横を向く。



「先輩たちはあたしのこと嫌いなんですよね、きっと部活だって辞めてほしいんですよね」


「……」


「あたしだって好きで吹奏楽入ったわけじゃない、ただ親に入れって言われただけです」


「……」


「辞めたくても親に辞めるなって言われてできなかった…」



石川さんの声は震えてるように聞こえる。