大きな背中




「美鈴さ、大人っぽくなったな」

唐突に言ってきた。

「えっ?!!いやっ!!先輩こそ
おっきくなりました!!」

素直に嬉しかった。
あの頃覚えててくれたんだって。


「懐かしいなー、昔遊んだなー・・・」

先輩が遠く、懐かしむような目をした。

「そうですね・・・楽しかったな・・・」

私もつられて思い出した。


「・・・・・そういえば、俺まだあるよ」

「・・・・えっ???」

「ほら、あれ!クマっ!!」

笑顔で話しかけてくる先輩、
まぶしすぎる。

「えーーーっ???!!!うっそだーっ!!」

「いや、ほんとだって!!!!」

まだもっててくれるんだ・・・
もう捨てたかと思った。


繋がってると思ったら照れた。



「・・・・・ありがとです・・・・」