「・・・・・てかさっぶいな。」

先輩がはーって白い息を出した。


「・・・・へっくし!」


くしゃみ出ました。
ベタな展開。


「これ使いな。」


そう言った先輩は
先輩のマフラーを渡してきた。


「え・・・でも・・・」


「クマのお礼っっ!!!」


とか言って先輩はあたしに
マフラーをぐるぐる巻いてきた。


「・・・苦しいです・・・」


「えっ??!あっ!ごめんっ!!」

ちょっと緩めてくれた。


「・・・でも、あったかいです。
ありがとうございます。」



優しいな―・・・
ほんとに優しい人。



「・・・・・美鈴、空。」



「空??・・・・・・・・・・・・うわぁ」



見上げた空は
もう星も出てて。



すごくすごくきれいだった。