―よかったね!― 希衣はこの賞状を見せたら、あの綺麗な笑顔でそう言うだろう。 でもそれは俺にではなく。 誰が一位をとろうが自己新を出そうが、きっと笑ってほめてくれるのだ。 そういう人なんだと思ってる。 「…あれ」 何で俺は希衣のことばっか。 変だ。 昨日あんな話したからかな。 希衣に好きな人がいるって知ったから?? …もやもやする。 …ぐるぐるする。