放課後を告げるベルが、この広い校舎内に響く。

季節は冬、外の気温は10度以下…


手がかじかんで指先は真っ赤。



薄暗い帰り道をとぼとぼと歩いていると、後ろから何かの衝撃を受けた。


「うわっ…」

「…ってぇ……あ、ごめん」


驚いて後ろに振り返ると、うちの学校と同じ制服を着た男子生徒がいた。


「怪我…ない?」

「あ…えっと、はい……」


ゆっくりと顔を上げたその男子生徒を見て、私は唖然とした。



金髪に青のメッシュ。

目の色も黒ではなく、青。


校則違反にあたる格好をしていた。