また、下を向いた理子に

翼は小声で


「慣れてたら、困るよ。」


そう言って、笑った。


理子は心臓が破けそうなくらい

ドキドキしていた。


電車が理子と翼の

時間の終わりを告げる。


二人は降りると


「今日、お兄さん来てるかな？」


「多分、来てると思います・・・。」


理子は寂しそうな顔をした。