足早に行く理子を

ネクタイを締めながら

追いかけた。

「何なのよ!

 いつもいつも

 うるさい親父みたいに!

 もう大学生なんだから

 少しはほっといてよね!」

「俺に隠し事はご法度だぞ!

 分かってるな!

 今日もまっすぐ帰ってこいよ!」

「今日はバイト!」

「帰りは何時だ!」

「10時には家に着くと思うから

 先食べてて!」

「じゃあ、気をつけていけよ!」


凉と別れた理子は

いつもうるさく言う

凉に朝からイラついていた・・


『ったく、毎朝毎朝一緒に出て

 ストーカーかよ!』