その瞳で見つめて~恋心~【完】

無我夢中で今まで感じていたことを話していたので、自分が何を言っているのか全く無意識だった。

けれども、進藤君に指摘されて自分の気持ちがなんなのかがわかった瞬間、顔が赤くなっていくのがわかる。


「え、マジなの?」

進藤君もまさかだと思っていたみたいで、あたしの反応を見て本人も驚いている。


「きゃっ……」

進藤君に突然、抱きしめられた。

それもいつになく強い力で抱かれているので、進藤君の胸板に顔を押しつけられて息が苦しい。


「水嶋さん、マジに可愛すぎ……。反則だよ」

「し、進藤君……」

「──しばらく、このままでいい?」

進藤君の吐息が耳にかかって、彼のうれしい発言にドキン……と心臓が飛び跳ねた。


「うん、いいよ……」

あたしは進藤君の背中に腕を回して、抱きしめ返した。


恥ずかしいけど、進藤君と距離が縮まれさえばいいって思った。

これが、好きっていう気持ちなんだ。


「進藤君……」

「ん?」

「あ、あたしね……。進藤君のこと、キライじゃないから……」

「うん、知ってる」

素直になれない。
だけど、必ずなってみせるからね……。
だから、まだ。
 一緒にいてね?


進藤君に集中すると、小さな音を立てる鼓動が聞こえる。

あたしと同じぐらいのスピードに、どこかうれしく感じた。