その瞳で見つめて~恋心~【完】

「は?」

え……?


聞き覚えがある声に反応して、扉から聞こえてきた方向に目を向けた。


「進藤……!? つーか、何でテメーも……!」

扉の前には進藤君と、その彼の隣にはあの新聞部部員が勝ち誇ったような笑みを浮かべている。


進藤君は霧島君の問いに、笑いながら「うーん……」と唸って悩む。


「霧島が土壇場に強いなら、俺はシナリオを書いておくってトコかな」

「はあ!?」

「この新聞部部員は俺の仕掛け人なんだよ」

進藤君は新聞部の彼を指差して言った。


というか、新聞部が仕掛け人とはどういう意味なんだろう。


新聞部部員はあたしの疑問に答えるように、笑いながら話しはじめた。


「そう。俺は進藤に頼まれたんだよ。お前が強引な手を使ってくることなんて、進藤のシナリオにすでにあったから。おかげで、うまく話が進んだってわけだよ」

「つまり、俺は進藤……お前の台本を読んでたってわけか」

「そういうこと」

霧島君は進藤君の答えに納得すると、肩を落として落胆している。


「だから、お前は自信があったんだな……」

「悪いね」

「さすが、ドSって呼ばれてるヤツだな」

「お褒めにいただき、光栄だよ」

進藤君と話し終えたのか、霧島君はうつむきながら教室を去っていった。