その瞳で見つめて~恋心~【完】

──体の震えが止まらない。

いつもの優しい進藤君ではなかったことへの恐怖はもちろん、あった。

でもそれより、進藤君が痛そうにしていて、とんでもないことをしてしまったという罪悪感に押しつぶされてしまいそうだったんだ。


やがては、目頭が急速に熱くなったかと思えば、頬に涙が伝っていった。


「ひっく……。ごめ、なさっ……」

自分が悪いはずなのに、泣きじゃくってしまう。


すると、泣いているあたしに気づいて、進藤君は痛がりながらも起き上がった。


「──ごめん……。水嶋さん」

進藤君は静かに謝ってから近づくと、優しく抱きしめてくれた。


やっぱり、優しい進藤君の腕の中は暖かかった。


その進藤君のぬくもりに安心して、あたしは進藤君の家に来訪した理由を打ち明けることにした。


「……っ、お見舞いに、来た……だけなのっ……」

「え? 見舞い……?」

あたしは首を縦に動かして、肯く。


「いつもあたしにあいさつしてくれたり、迎えに来てくれてたのに……。今日はいなくって……。進藤君がめずらしく休んだから、心配だったの……」

嗚咽(おえつ)を堪(こら)えながら、進藤君に伝わりやすいようにする。


──進藤君の行動一つ一つがあたしの日常に溶け込んでいたみたいで、進藤君がいないだけであたしの調子を狂わせた。

そんなことを進藤君に抱きしめられて、今さら気づいたんだ。