その瞳で見つめて~恋心~【完】

「静かにしてね。じゃないと、乱暴にするよ? 優しいのがいいでしょ?」

ギシッ……とベッドが音を立てて、進藤君はゆっくりとあたしの上に覆い被さる。


「えっ……。し、進藤君。冗談、だよね?」

「冗談だったら、強引なことしないよ」

進藤君の顔は真剣そのもの──というか、怒っているようにも見える。


「昨日、訊いてきたよね。怒ってるって。──怒ってるんじゃない、嫉妬してるんだよ」

「え……?」

し、嫉妬……?


あたしへの嫉妬が不機嫌な理由だと知ると、自分の耳を疑いたくなった。

でも、さっきの『俺の前では笑ってくれない』という発言のおかげで、全てに合点が行く。


「言ったでしょ? 水嶋さんが好きだって」

進藤君が真っすぐに見つめてくるその瞬間、彼の顔があたしの首に移動する。


「……っ」

そして、進藤君の唇が首に吸い付いて、しばらくすると優しく舌で撫でた。


「──やだぁ!」

怖くなったあたしは、進藤君の胸板を押して思いっきり突き飛ばしてしまった。


「いって……」

すぐに我に返って起き上がり、いなくなってしまった進藤君を探すためにベッドから見下ろす。

すると、彼は床に転がって痛そうに体を丸めていた。