その瞳で見つめて~恋心~【完】

 ――あたしは進藤先輩と別れて、校門を出る。


「あ。水嶋さん、お疲れ」

「うん、ありがとう」

進藤君はいつも校門で待ってくれる。

それがとてもうれしい……。


「進藤君、手、冷たい」

「うん。寒くなってきたのに、防寒してないからね」

「……。カゼ、引かないでね?」

「うん、がんばる。あ、風邪引いたら、看病してね?」

もうすぐ、冬。

冷たい風がそう知らせてくれる。


 ……進藤君に相談したほうがいいよね、やっぱり。

あとでややこしくなりたくないし。