その瞳で見つめて~恋心~【完】

 


「──ん……」

「あ、起きた? 水嶋さん」

「あれ? あたし……」

目覚めたと同時に、白い天井を背景に進藤君の顔が覗く。


全く現状を把握できずに、何度も瞬きを繰り返す。


「保健室だよ。さっきまで、熱があったんだよ? まあ、先生は疲れだろうって言ってたけど」

「そうなんだ……。あ、ありがとう、進藤君……」

気を失ってしまったが、彼が保健室まで運んだり、そばで目が覚めるまで待っていたことはおおよそ見当はつく。

申し訳なく思い、声音を低くする。


「別にいいよ。それに、水嶋さんの風邪だったら、喜んでもらうよ」

「え……」

「だから俺が風邪引いたら、看病してね?」

「え? あ、うん……」

──それにしても、気のせいかな?
なんか、涼しい……?


「あ、リボン取っといたよ。熱いだろうから」

あたしが何かに引っかかっていることを察したのだろう進藤君は、自分の襟元を指さした。


「え?」

「結構、いい眺め」

進藤君はいつものニコッとしたさわやかな笑顔ではなく、ニヤリと意地悪な笑顔で言った。

その瞬間、頬だけではなく顔全体が急速に火照った。


それから、慌てて首元を手で覆い隠す──前に、彼に手首を捕まれて制されてしまった。


「水嶋さんの肌って白いから、そそる」

ギシッ……とベッドが軋(きし)み、進藤君がまたがると、鼓動が震えた。