おっさんが聞いてものの5秒。
「はい、答えは3.57πcm」
誰かが答えた。
声のするほうを見ると、そこには余裕の表情で立っている荒城がいた。
・・・うそでしょ?
あのT大の入試を・・・約5秒で?
ありえない・・・。
荒城って何者!?
キーンコーンカーンコーン・・・
「お、じゃあ今日はここまで」
おっさんは教室から出ていった。
そして、休み時間。
教室ではいつもより騒がしいことになっている。
あたしのクラスだけじゃない。
他のクラス、他の学年からもたくさんの人が見に来ている。。
「ねぇねぇ!荒城くんってどこから来たの-?」
「にしてもさっきはすごかったよね!!」
荒城のまわりには女子が群がっていて、質問攻めにあっていた。

