え・・・今なんて!?
夢・・・じゃないよね?
それを確認するために、聞き直した。
「ごめん・・・もう一回言って?」
「だーかーらー・・・補習のあとどっか行かねぇ?」
・・・・・・・。
「やーまーうーちーさーん?」
はっ
荒城に名前を呼ばれて我に返る。
えっ、あたし・・・誘われた?
あ、そーゆー意味じゃなくて・・・
〝補習のあとどっか行かねぇ?〟
「?」
さっき荒城が言った言葉と、笑顔でこっちを向いている荒城が、
見事にシンクロする。
「まぁ山内が無理だったら・・・・」
「行く!!行きます!!!行かせてください!!!」
こんなチャンス滅多にない!!
これを逃していいものか、いや、よくない!!!
「お、おぅ、じゃあ・・・制服のままでいい?」
「いいよ!!ちょうどお金もあるし♪」
「決定だな♪」
荒城は、ニカっと笑った。
制服・・・デートって言っていいのかなぁ。
あ、でも・・・付き合ってないし・・・でもでも男女2人で歩いてたら・・・
それから補修中も、デートについて考えていたのは言うまでもない。

