あたしは急いでカバンを持って外に出た。



「よぉ」



目の前には、いつもと変わらず大好きな荒城が立っている。



「あれ、もしかして香水つけてる?」



「わかる?つけてみた♪」



「うん、良いと思う!」



やった!



つけてよかった!!



「ほらっ、行こうぜ?」



「うん!」



こうしてあたしと荒城は歩き始めた。



荒城と二人っきりで歩いてる・・・



信じられないくらい幸せ・・・こんなことってある!?



隣にいられるだけでやばいのに・・・。



なんて思っていると、



「はぁ・・・今日も暑いよなぁ」


荒城が突然口を開いた。



「へっ!?あ、うん!そうだね!」



びっくりしたぁー・・・



急に喋るんだもん。



「何でこんな日に補習なんだよ・・・まじだるい」



「確かに!!まさか呼ばれるなんて・・・ついてないよね~」



荒城に会えるのは嬉しいけど



もし呼ばれてなかったら・・・あたしどーしてただろう。



きっとエリとずっと話してただろーなぁ。



「なぁ山内」



「何?」



「今日補習終わったら何か予定ある?」



え・・・?



「よかったら、補習のあとどっか遊びに行かねぇ?」