恋する気持ち


【椎那side】


荒城に・・・すっ、好きって・・・いわれちゃった・・・・顔が、だけど。



やばいよー、一大事だよ!!!!



はやくエリに言いたい!!!!



早く授業、終われ!!



・・・・・・・・。



・・・・・・・・ツンツン。



〝山内!おい!山内起きろ!〟



「・・・ふぇ?・・・たける?どしたの?」



何そんなに慌ててるの?



授業中でしょ?



〝・・・お、おっさんが睨んでる。寝るな〟



「え、うそっ!」



顔を上げると、おっさんは咳払いをして、また黒板と向き合った。



「寝てた?あたし・・・」



「それはもうバッチリ。良い夢でも見てたか?」



そう微笑む荒城・・・。



あぁ・・・天使様・・・・降臨・・・



キーンコーンカーンコーン



「では、今日はここまで」



チャイムとおっさんの声で、ばっちり目が覚める。



あ、エリ、エリに言わなきゃ!!!



「エリー!!」



「どしたの、そんな大きい声なんか出して」



「あ、あたし、荒城に、『その顔好き』って言われた!!」



その瞬間、エリは笑顔で飛び跳ねて言った。



「まじで!?椎那、絶対荒城くん、椎那のこと好きだよ!!」



エリに言われて、ふと荒城のほうを見てみると、



荒城は顔を赤く染めて、下を向いた。