多分、今あたしの顔真っ赤…って考えてるヒマも、
今考えればなかったんだと思う。
頭に浮かぶのは、荒城のたまに見る笑顔や、あのメール…。
荒城ただ一人しかいなかった。
家に帰ってからも、頭の中は荒城に支配されている。
「なんで…こんな鮮明に思い出してるんだろう…」
わからない…。
やっぱり、好きなのかな…。
その時、
ピロリン♪
一通のメールが届いた。
誰からだろう…あ…。
その差出人を見て、心拍数が上がった。
バクバクバクバク―――…
内容は何でもいい。
相手があの人だもん。
若干震えた手で、メールBOXを開けた。
『約束忘れんなよ?山内が来るまで、俺学校行かねーから』
〝あたしが行くまで、荒城は学校には行かない…〟
なんて素敵な…嬉しすぎる…。
あたしはすぐに返信した。
『忘れてないよ!!また明日ねっ』
たった少しのことで、すっごく幸せになるこの気持ち。
いつまでたっても消えることのない、荒城のこと。
あたしは…荒城が大好きなんだって確信した。

