ガラッ



「おーい、席着けー」



職員会議を終えて、おっさんが教室へ来た。



「来月から夏休みだ。みんな予定とかあると思うが…」



そう言った後、おっさんは口角を上げた。



あぁ…気持ち悪ッ…。



「夏休み中、補習を行う。今から名前呼ぶ奴は週3で来いよ」



う、う、うっそ───っっ!!??



何を言うかと思いきや…補習するって…。



あ、でも名前呼ばれたら、だよね!



なら大丈夫! …と思っていた。



「まず…荒城!…と…○○、△△、最後に…山内!」



呼…ばれた?



「仲間だな」



荒城が言った。



そう言えば、荒城も呼ばれてたよね…って、え!?



荒城と…補習…?



やったッ…!!



週3で荒城に会える!!



「山内、家どこ?」



「へ?」



何故、家の場所を聞く?



不思議に思ったあたしは聞き返した。



「なんで?」



いたいところをつかれたのか、少しの沈黙の後、ボソッとこう言った。



「いや…山内と一緒に行こうかなー…なんて」