「も―キレんなよ―・・・山内とケンカしたらしゃべれねぇじゃん。
そんなの無理だって~・・・だからさ、機嫌直してくれよ・・・俺が悪かったよ・・・」
〝ケンカしたらしゃべれない・・・そんなの無理〟
ってことは・・・荒城はあたしとしゃべりたい・・・の?
もしそれが本当だったら・・・
「ねぇ荒・・・」
キーンコーンカーンコーン・・・
ものすごく悪いタイミングでチャイムが鳴った。
「ん?何か言ったか?」
「な、何でもないっ!!」
あ~―・・・何でこんな時にチャイムなんか・・・。
少し・・・いや、だいぶ落ち込んでいると・・・
「しゃーねぇ。じゃ、おわびとして今度何かおごってやるよ。
これで全部チャラにしてくれない?」
「え・・・!? お、おごってくれるの!?」
「あ、高い物はムリだからな!? せめて昼メシとか・・・」
「うん♪じゃ、今日のお昼ご飯おごってね!?」
「あぁ、約束は守る」
ぃやったぁぁ!!!!
荒城がおごってくれる!!
しかも、あたしに!!
・・・っていうか、それで機嫌なおるあたしって一体・・・。

