「はぁはぁ・・・せ、セーフ・・・」
フラフラになりつつ、自分の席につく。
荒城はもうとっくに到着していた。
チラッと、荒城のほうを見る。
バチッ・・・
ウソ・・・目、合っちゃった・・・!!
急に恥ずかしくなってきて、あたしから目をそらした。
ちょっと後悔・・・
挨拶くらいすりゃよかった。
「おはよ」
へ?
顔を上げると、荒城がこっちを向いていた。
「え、あ、おはよぅ・・・」
あたしが小声で答えると、また前を向いた。
・・・何だろう、この感覚は。
たった3文字の〝おはよ〟がすごく嬉しかった。
あたし、どうしちゃったの・・・?

