もう後にはひけなかった。冷静なくせに、このドキドキは隠せそうにない。
私は、部屋で一人、顔を赤くしている。


1…2…3…4…5…
心臓がもたないよ…

ガチャ

「もしもし…?」
ヒロトの声だ…。

「も、もしもし。」
どうしよう、何て言えば……

「もしかして優ちゃん?! じゃないよね……」

「あっあたりっ!!
え?何でわかったの?」
「待ってたから。なんてね!ていうか、何でオレの番号知ってんの?」

「私のお姉ちゃんがGIFTによく行ってて、ヒロトの番号知ってたから教えてもらったの。」

「そうなんだ。で、お姉ちゃんにオレの番号聞いてまで、オレに電話したかったってわけ?」

言わずにいられなかった。
声を聞いたら今まで溜め込んでたヒロトへの想いが、心臓から口へと溢れだす。
この想い、やっとあなたの心に触れる…

言わなきゃ。


「そう、話しがしたかった。会いたくて、夜も眠れない。
…わたしね、好きになっちゃったんだ。あなたのこと…。」

気付いたら言ってたって感じ。


「オレも好きよ。
優ちゃんのこと。会いたかったし。」

……?!

耳を疑って、ヒロトを疑った。