まぁいいかっと思って石川を探す。
アイツ良く水飲みに行くからな…
喉もガラガラだしな。(失礼)
水道に居るのかと思って、ドアを開けると
石川が目の前に居て
少し後ずさってしまった。
石川は「ゴメン」と呟いて俺を通り過ぎる。
「あ、石川」
呼ぶと、止まって俺の顔を見る
「?」
意外と目が大きいんだなって思ったのは内緒。
何時もどうりの口調で
「あー…さっきはありがと
顧問だったから余計助かったわ」
「え…あ、あぁううん。こちらこそ
エナメル引っ張ってゴメンね」
両手で左右に振る石川は何故か
どこか照れくさそうに笑っていた
「石川って不思議だよな…」
「え?」
とっさに出てしまった言葉に
石川は戸惑う
「あ!…いや、何でもない!えと…そのさ…」
焦って次の言葉をさあす前に
石川はクスッと笑って
「良く言われる」
っと、言った
「え?マジで?」
失敗したのかと思ったら
思わぬ成功。
何が成功なのか良く判らないけど…
会話の成功というやつだよ
「うちってそんな不思議かな?」
石川とこんな話すのは初めてかな…?
俺は笑顔を作って
「そーゆー感じがする」
「どんな感じだよ」
アハハと笑い過ごすと
チャイムが鳴った。
「「あ、準備してない」」
っと、見事にハモッた事もおかしくて笑った。
