猛の話を聞けばよかったなんて思ったのは その日の夜だった。 あたしがベッドにもぐっても、携帯は着信を続ける。 「…全部猛から…」 12件。 19時03分…留守電入ってる…。 だけど、あたしには聞く勇気が出なかった。 甘美なストーリーはこれで終わり。 携帯の電源を落として、あたしは深い眠りについた。