妄想店長~大人と子供~

 まぁ、一応食べ物も扱う店ですし、手の甲とは言え傷は衛生上宜しくありませんね。

 あぁ、既に氷を触っちゃいました。勿体無い。

 氷を流しに捨て、絆創膏の所在を考えていると入り口の扉が重々しく開かれた。

 黒い瞳を揺らして私を見る貴方が、ずぶ濡れになっている事に吃驚した。

「えっと・・・」

「水浴びでもして来たのですか?」

 声も笑顔もいつもと変わらない私。

 雨が降っているなんて知らなかった。