妄想店長~大人と子供~

 貴方を困らせるなんて元より考えてなかったけれど、実際、本当に困った貴方の声は私には辛すぎる。

 だったらあの不機嫌な声の方がまだマシです。

 はい、終了。

 大人しく帰ってね。

 お客様がいない時で良かったです。

 バンッ!!

 この茶番劇も終わり、と溜息した時、背中側からカウンターを叩く音。

 吃驚して思わず振り返ってしまったじゃない。

 今まで見えなかった二人の表情を見て、今の音源が小娘だと気付く。

 貴方も私と同じ様に吃驚顔だったから。

「だったら、どこの誰が好きなのか教えてよ!その子を見たら諦めるからっ!」

 あーぁ。

 涙でグチャグチャ。

 おまけに逆上。

 こんな子が貴方の好きな人を知ったりしたら何をするか分からないでしょうね。

 ちょっと、見たい気もするけど。