妄想店長~大人と子供~


 ガクンと腰を折りカウンターに上半身がのめり込む。

 本当にのめり込んだ訳じゃないけれど、気分はそんな感じ。

 艶やかなカウンターに映り込んだ私の顔には、並べていたマーガレットの花びらが頬に一枚張り付き、私の気分に文字通り花を添えた。


「あはは。リアクションでかっ。」


 笑われた。

 そう、これが原因。

 こんな風に笑われてしまうと、少なくとも面白がってくれていると思ってしまう。

 面白がられたい訳ではないけれど、決してそうではないけれど、面白い事をしている訳でもないけれど、貴方が笑うと、それでも良いや、と思えてしまう。